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更新日:2021.12.17 / 掲載日:2021.12.17
EVのブルーバード「ニューバード」公開 英国の日産工場35周年
日産は現地時間の12月16日、イギリスのサンダーランド工場生産開始35周年を記念して、電気自動車リーフのドライブトレインを搭載したブルーバード「ニューバード」を制作し公開した。
「ニューバード」と名付けられたこのワンオフ・プロジェクトカーは、1986年に同工場から最初に出荷されたブルーバードを改造したもので、内外装は電気自動車仕様になっている。
中身はリーフの最新クラシック「ニューバード」
ニューバードは、リーフの電気駆動系を組み込むために大幅な改造が施された。オリジナルのガソリンエンジンとギアボックスを取り外し、リーフのモーター、インバーター、40kWhのバッテリーパックを搭載。バッテリーモジュールをエンジンルームとトランクに分割し、重量配分が最適化された。
パワーステアリング、ブレーキ、ヒーターの各システムを電動化するための更新・改造も行われた。また、バッテリーパックの重量を支えるために、カスタムサスペンションが装着されている。
日産オリジナルのボンネットバッジは、電動化に合わせてLEDバックライトに変更(静止時用)。
充電はオリジナルの給油口から行い、充電ポートにアクセスできるようになっている。バッテリーは最大6.6kWの充電が可能で、オリジナルのドライバー用メーターパネルがEVシステムに接続され、燃料計にバッテリー充電状態が表示される仕様に。
ホモロゲーションは取得していないというが、1回の充電での航続距離は約130マイル(およそ209km/環境要因や運転スタイルにより異なる)、0-62マイル/h(0-100km/h)タイムは15秒弱と推定される。
エクステリアは、ロンドンに拠点を置く日産デザインヨーロッパが、1980年代の消費者向けデザインと21世紀のデザインを融合させた新しいグラフィックモチーフを作り出した。
この改造は、クラシックカーの電気自動車への改造を専門とするキングホーン・エレクトリック・ビークルズがプロジェクト・マネジメントを担当した。同工場のジョージ・キングホーン氏は、「サンダーランド工場に近いという立地条件から、このブルーバードの改造に携わることができたのは、素晴らしいプロジェクトでした。古い車を電気自動車に変えることで、象徴的なヴィンテージ・モデルを日常的に使うことができるようになります。このプロジェクトでは、日産ブルーバードの魂と日産リーフの心を捉えた車を作ることができたと思っています」と語った。
サンダーランド工場の製造担当副社長であるアラン・ジョンソンは、「私たちには、初代ブルーバードモデルから素晴らしいクルマを作り続けてきた豊かな伝統があり、現在、私たちはカーボンニュートラルでエキサイティングな電動化の未来に向けて、道を切り開いています」と同プロジェクトを説明する。
日産サンダーランド工場の今と昔、そして未来
サンダーランド工場は1986年9月に正式に開所し、現在までの総生産台数は1,050万台を超える。開業当時430人だった従業員数は、今では6,000人にまで増加。1986年に入社した19名のスタッフが現在も「日産リーフ」の生産に携わっているという。1986年にサンダーランドの生産ラインから出荷された最初の車、ブルーバードJOB1が、その重要性を記念して地元博物館で展示されている。
ブルーバードは1986年から1990年まで、合計187,178台が生産された。生産台数が増えた時には、ブルーバード1台あたり22時間以上を要した。それから35年、製造技術の向上により、日産リーフの製造時間は10時間に短縮され、20万台以上が生産された。
日産は、2005年にサンダーランドに初めて風力タービンを設置し、再生可能エネルギーの統合を開始。これら10基のタービンは6.6メガワットの電力に貢献し、4.75メガワットの太陽光発電所は2016年に設置された。さらに、2022年5月までに20メガワットの太陽光発電所の追加設置が予定されている。
この新設により、同工場における再生可能エネルギーの発電量は、工場需要の20%に達する。これは、7月に発表された「日産EV36Zero」のもとで計画されている10カ所の太陽光発電所の第1号となる。
【関連記事】日産、新世代クロスオーバーEVを英国の工場で生産予定 世界初の電気自動車生産ハブ計画を発表
ライタープロフィール
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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